普段から写真をよく撮る人も、撮らない人も、素晴らしい景色に出会った時には、ついスマホに手が伸びるものです
「この素晴らしい景色を記念に残したい!」「あの人にも見せてあげたい!」と写真を撮影する方も多いでしょう。
特に春が近付くにつれて、菜の花や桜など季節を感じる景色に出会うことも増え、カメラの出番も増えるはず!せっかく写真を撮るのならその時、感じた感動をより伝えられる1枚を残してみたいものです。
今回はそんな春の花を主役に、どんな風に写真を撮れば、より主役が引き立った写真が撮れるのかというお話をしていこうと思います
春の花の中でも、特に早く咲き始める菜の花。
有名な菜の花畑の撮影スポットも全国的にたくさんあるため、春のお出かけスポットとしても人気です
そんな菜の花畑での撮影のポイントはどこにあるのでしょうか。
そもそも写真は晴れた日に撮影するのが1番良いのでは?と思われるかもしれません。
でも実は撮るものによって晴れた日が良いものもあれば、曇りの日に撮影する方がオススメというものもあります。
そんな中でも、菜の花は絶対晴れの日に狙いたいお花。
何故かというと、菜の花の色は黄色。そして晴れた日の空は青色。この黄色と青色は反対色といわれ、お互いの色を引き立たせ合う関係になります。
青空の綺麗な晴れの日に菜の花を撮影することによって空も菜の花も引き立ち、春を味方につけたような色鮮やかな1枚が撮影できるでしょう!
オススメしたい"アングルは斜め下から撮る"、もしくは"斜め上から撮る"の2つです。
まず斜め下から撮る理由は、1つ前のポイントでも紹介した空を写し込むため。
花を見上げるように、そして空がしっかり入るように、斜め下からカメラを構えることによって菜の花と空の両方が引き立った写真が撮影できます!
菜の花畑の周りにある景色が写り込んでしまうと、実際は広い菜の花畑でも写真になった途端、そんなに広さが伝わらない写真になってしまうことがあります。
スマホの画面一面を菜の花が埋め尽くすように、斜め上から撮影してみてください。
そうすることで写真を見た人が「どこにそんな広い菜の花畑があるの?」と聞きたくなるような広さが伝わる写真に仕上がります!
また、菜の花はお子さんとの相性も抜群!
菜の花の背が高いので、自然とお子さんの顔まわりにお花が集まることが多く、お花に囲まれた1枚を撮影することができます!
立ち入り禁止の花畑に入ることはできませんが、道沿いにお花が咲いていない撮影にピッタリなスペースがあることもよくありますので、菜の花畑でお子さんを撮影する時はそんな空きスペースを探してみましょう。
菜の花に引き続き、春の黄色いお花ミモザの撮り方を紹介していきます!
ミモザのふんわりとした花の雰囲気を写真に写すということに挑戦してみましょう!
まず、このふんわりとした雰囲気を写すためにピッタリの光があります。それが逆光です。
逆光とは、ミモザの向こう側からカメラに向かって光が入ってくる状態のことをいいます。
この逆光を利用することによってミモザの花をふんわりと明るく撮ることができます。
もし、逆光で暗く写ってしまうようであれば、スマホの画面でミモザをタップし、ピントを合わせた後、画面上に出てくる+マークのところに指をスライドさせると写真を明るくすることができます。iPhoneの場合は、ピントを合わせた後に太陽のマークが出てきますのでその太陽を上にスライドさせると写真の明るさが明るくなります。
また、ミモザの木は大きなものになると上から下に垂れるように枝が広がっていくのでミモザと一緒に写真を撮る時は写真に写る人がミモザの木の中に入ると、ミモザに包まれたようなかわいらしい写真が仕上がるのでオススメです。
春といえば、やっぱり桜。
綺麗に撮りたい!と思いつつも、桜の時期はお花見客も多く、周りの人が写り込んでしまったり、思ったような色に写らなかったりと意外に撮影の難易度が高いお花でもあります。
そんな桜を綺麗に写すために、ここではポイントを2つ紹介します。
まず、初心者でも挑戦しやすいのは"お花だけをアップで撮る"という方法です。
お花の部分だけをアップにして撮ることで周りに人が多くても、お花見客を写さずに桜の花だけを切り取ることができます。
ただ、それだけだと後から写真を見た時にどこで撮ったものなのか思い出せないことがあります。
ここでポイントになるのは、周りの人が大きく写らないように気を付けること。近くに居る人が大きく写ってしまうと、写真を見た時に大きく写って居る人に目線が向けられてしまい肝心の桜の印象が弱くなってしまいます。
川の向こう側の桜を撮るくらいの意識で構いません。桜が全体的に写りつつ、人も小さく写るという距離感であれば、例えお花見客が写っていても桜にしっかりフォーカスした写真を写すことができます!
どこで桜を撮ったのかということもしっかり記録に残せるので、アップの写真と併せてぜひ撮影をしてみてください。
桜といえば淡いピンク色というイメージがある方も多いと思うのですが、実際に写真を撮ると思ったほどピンクに写らなかったということがよくあります。
そのような時は太陽を背にして写真を撮ってみてください。
そうすることによって桜の色味をよりハッキリと写すことができます。少しのことですが写真の仕上がりが大きく変わるので、桜を撮る時は太陽の位置にも注目してみてください!
チューリップを撮るときは、まず写真の主役になるお花を探してみるところからはじめていきます。
その主役の見つけ方のポイントは"違い"に注目することです。
花壇に色ごとに並べられているはずなのに1本だけ別の色のチューリップが混ざっていたり、1本だけ背の高いお花があったりとチューリップをよく観察していると周りのお花とは少し違う1本を見つけることができます。
その1本を主役に写真を撮っていきましょう!
1本だけ違う色のチューリップが主役になる場合は、周りに写るお花は全部違う色ということになります。主役になったお花の印象をより強くし、尚且つ2色以上のチューリップが写ることで色味も鮮やかな1枚が仕上がります!
次に、背の高い1本が主役になる場合は、横からチューリップ目線で主役だけにピントをしっかり合わせて撮影することで同じ色の花の中でも主役にスポットライトが当たったような写真を撮影することができます!
そしてお花だけの写真ももちろん素敵ですが、誰かと一緒に出掛けたのであればぜひ人物+お花の写真にも挑戦してみましょう!
人物とお花を一緒に撮る時は、お花も写そうと意識するためついアップの写真が増えがちです。そのため、意識して全体的な雰囲気を写してみましょう!
そうすることによってメインのチューリップはもちろんのこと、周りの風景も加わることによって春らしい季節感の伝わる1枚を撮影することができます!
まるで青い絨毯を敷き詰めたような景色がとても美しいネモフィラの花畑!ネモフィラも春を彩る花のひとつです。
スマホの機種にもよりますが、もしスマホカメラにレンズが複数搭載されている場合はカメラの倍率を"0.5×"や"広角"に設定をしてみてください。
"0.5×"や"広角"は肉眼で景色を見ている時よりも景色が広く写るレンズになります。このレンズはネモフィラのようにあたり一面に広がっているお花畑をはじめ、芝生が広がっている公園や海など、広い景色を写したい!という時に効果を発揮します!
レンズが複数搭載されていないスマホでも、インカメラとアウトカメラを見比べてみるとインカメラの方が広く写る機種があります。この場合は、インカメラが"0.5×"や"広角"に当たる可能性がありますのでインカメラで撮影をしてみましょう!
この設定をしてあげることで、写真の雰囲気がグッと変わってきますのでぜひ試してみてください。
ネモフィラ畑は斜面にあることが多いので、この斜面をうまく活用しましょう。
斜面の下から上に向かってカメラを構え、画面の上半分に空が写るような角度に調整をしてみてください。
ネモフィラも空もどちらも青いので見渡す限り青に埋め尽くされた、まるでポスターのような写真が撮れているのではないでしょうか。
斜面の下から上へ向かってカメラを構えたことにより、画面の下半分にもネモフィラがしっかりと写っているはずです!
今回紹介した菜の花、ミモザ、桜、チューリップ、ネモフィラはどれも写真撮影に人気のものが多いため、開花シーズンはどうしても混雑しやすくなります。
あまり人が居ない時に落ち着いて写真を撮りたいという方は、平日や朝イチなど人の少ない時間帯を狙ってみることをオススメします。
そしてお気に入りの写真が撮れた後は、目に入る場所に飾ってみるのはいかがでしょうか。
フラワーレタリングとは、日比谷花壇のフラワーデザイナーが新鮮なお花を1つひとつ丁寧に並べた文字をそのまま撮影、簡単におしゃれでかわいいカレンダーを作成することができます!
毎日のように目にするカレンダーだからこそ、自分で撮ったお気に入りの写真を入れてオリジナルを作ってみましょう!
毎年のようにお気に入りの写真で作ってみると、どの年にどんな写真を撮っていたか見直すこともできるので、気付いたら写真が上達していた!というなかなか自分では気付きにくい変化にも気付けるかもしれません。
季節の花を満喫しつつ、自分の作品集のようなカレンダーも作ることができ、写真を撮る楽しみが広がっていくこと間違いなしです!この春もカメラとのお出かけを楽しんでみてください!
思い出すと頰が緩む記憶を届ける写真屋さんとして千葉県市川市を拠点に活動。カメラマンとして、家族写真やウェディングフォトを撮影する傍ら一眼レフ・ミラーレスカメラのカメラ講座も開講。専門用語ゼロの講座がわかりやすいと国内だけでなく、海外からオンライン受講する受講者も多い。大阪芸術大学写真学科卒業。